7/12 父の肺癌の診断結果:肺腺癌、TNM分類「Ⅱb」


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診断結果 : 肺腺癌、TNM分類「Ⅱb」

7/12に父親に同行して病院に行き、説明の場に同席しました。他の兄弟も同席。母親は自宅待機。

診察結果と、情報収集を経た結果の質疑応答の結果は以下の通り。

診察結果の主旨:

  • 肺癌。陽性。右肺。
    (「細胞診」という言葉を使っていたかと)
  • 余命はわからない。
  • 肺癌の種類は腺癌。
  • 肺門リンパまで転移あり。肺門リンパと原発巣は一体化して塊になっている。
  • 遠いリンパへの転移はなし。(PET検査の結果)
  • 別器官へのへの転移なし。(PET検査の結果)
  • TNM分類で Ⅱb(敢えて聞いたら教えてくれた。つまり原発巣は5cm~7cmということ)
  • 癌によって気管が塞がれているということは、内視鏡検査で無いことを確認している。

治療の選択肢:

  1. 手術→困難
    • 完治の可能性がある唯一の手段
    • 30年前の食道癌の手術で動脈と癌が癒着している可能性が高く、右肺全摘出となる可能性があり、そうなると最低維持のための肺活量を満たせなくなり、通常の生活は送れなくなる。
    • 癒着しているかどうかは、胸を開いてみないとわからない。
  2. 化学療法(抗癌剤)
    • 化学療法では完治はしない。進展を抑えるだけ。
    • 手術ができない以上、放置していれば癌は進展するため、化学療法で抑える考え方。
  3. 放射線治療
    • 化学療法同様、完治はしない。進展を抑えるだけ。

2.を行うことが現実的、との主治医の意見。

主治医への質問と回答:

  • 手術ついて

    • 一度胸を開いて、癒着状況を見て、手術を進めるか、閉じるかをその場で判断することも可能か?
      • 可能。
      • 癒着の懸念箇所は他にもあり、強くは勧めない。
      • 手術の場合は○○病院の○○医師を紹介する。
      • セカンドオピニオンを聞く希望があれば紹介する。
  • 化学療法について

    • 「少量」の程度と他の病院の標準的な量(ガイドライン)との関係は?
      • 75歳以上の肺癌治療ガイドラインは無いので、各病院治療方針は医者の判断。
      • この病院では、ガイドラインによらない高齢者の少量抗癌剤の経験を積んでいて、その知見を生かして治療することになる。
      • 健康に生活を送れる期間をできるだけ長くすることを目指す。
      • 大学病院ではデータを採るための治療が多く、その場合は個人の容態に合わせた抗癌剤の量の調整はしにくい。
      • 大病院で患者が多い場合、特定個人の様子をみながらの量の調整などは現実的に難しくなる。(要は、この病院では個人の容態に合わせて調整すると言っている)
    • 具体的な治療による拘束期間は?
      • 10日入院、2回点滴。1ヶ月ごとにこれを繰り返し。入院が望ましいが必須ではない。
      • 「副反応」が出ない少量の抗癌剤で治療を続ける。
    • 死ぬ前にある場所に旅行に行くことが目標の一つ。これに支障がでるような副作用が出ることはないか?
      • 旅行に行けないほどの副反応が出るような治療は、しない。旅行は問題ない。
    • どうしても抗癌剤治療が辛い場合、途中で止めることはできるか?
      • 治療の実施、継続はあくまで本人の選択。治療しない、治療を止める選択肢は当然ある。
  • 無治療の生存期間の統計データについて

    • 治療を受けるかどうか判断するために、無治療での(5年生存率、生存期間中央値などの)統計データがあるとよいが、そういうものはないか?
      • 基本的に無い。
      • 測定するとしたら病院となるが、統計的に意味あるほどの大量の治療しない人のデータを採るのは、そもそも困難だから。治療しない人は病院に来なくなる。(そう言われればそうだ)
  • 研究レベルで癌に効果があるといわれる既存薬について

    • スルファサラジンが研究レベルで癌幹細胞に効果があるとされているが、そういう薬を出せるか、相談は可能か?
      • 相談可能。
  • CTデータ、PETデータのコピーが欲しい。

    • CT写真を貸すことは可能。
    • データのCD焼き込みは技術的に可能か確認が必要だが、できるなら構わない。
    • PETのデータはここにあるCDを貸すので、コピーしてもらって構わない。

診断結果を受けて

説明は、大変丁寧なものでした。こちらの疑問には全て言葉を尽くして説明をしていただきました。
父にも我々家族にも、誠実な姿勢で臨んでいただいたと感じました。

この病院は割と大きな病院ですが開業医で、医大病院などと比べれば規模は小さいです。
大病を患えば大病院に行きたがる世の風潮を考えると、できる限り患者個々の要望に応えるというのは大病院との差別化ポイントなのだろうと思います。

医者との会話を続けながら、この病院での抗癌剤治療を受けることに対して、明らかに疑問や不安が解消していくのが、父の表情を見ていてわかりました。

最初の父との申し合わせ通り、一旦は持ち帰って、後日決断を伝えることにしましたが、帰宅の車中で、ほぼ結論は出た雰囲気になりました。

  • 手術はしない。試しに開けることもしない。癒着がなく部分切除で計算上いけたとしても、何が起こるかわからないリスクは常にある。
  • 抗癌剤治療を受けたくない理由は、副作用によって健康的な生活を送れなくなるからだったが、その副作用が出ないことを目標に治療すると言っている。
  • 癌放置の場合の懸念は癌の進展だったが、治療を受ければこれを遅らせられる可能性がある。
  • 抗癌剤治療で「治癒はしない」とのことだった。治癒の可能性があるかも知れないスルファサラジンなどをダメ元で試してみたいと思っていたが、相談に乗れると言っている。

本当に副作用が出ないのか、自覚の無い副作用で健康を害することはないのか、癌の進展を遅らせる効果はあるのか、などなど、完全に懸念が無いわけではないけれども、まずは医者提案の化学療法を受けてみて、様子を見てみることにしました。

スルファサラジンとメトホルミンは、抗癌剤治療の前にしばらく飲んでみて、副作用などが出ないか様子を見たいところです。ここは次回医者と相談になります。

とりあえず、前進

とりあえず、意外と病状が進行していなかったことと、家族揃って結論に至ったことで、帰宅後は緊張の糸が切れたような、妙な開放感に包まれていました。

癌が無くなったわけではないのですけどね。

現状を把握し、方針が決まったので、まずはみんなで前に進むだけです。

今は別々に住んでそれぞれに家庭を持っている親兄弟が顔を合わせ、かつての家族の一体感・信頼感を確認することができました。

父も母も、嬉しそうにしているように見えました。

困難な中に幸せを見出した瞬間でした。

 

次回はこちら。 「父の肺癌は縮小(発見から4ヶ月)。イレッサが効いている?」


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